2015年12月28日月曜日

年末に生コン打ち

みなさんは、農家の仕事というとどんなイメージがありますか?

トラクターに乗ったり、剪定や植え付けといった作業を思い浮かべる方が多いと思いますが、農業をやっていると本当にいろいろな仕事を経験できます。

というわけで、今日は道路にコンクリートを打つ共同作業でした!

なんで道路にコンクリートを打つのかというと、田んぼの中を通っている里道をより通りやすくするためにやるんです。舗装したら草も生えてこないですしね。

ユンボ(パワーショベル)で少し掘って、そこに砂利を敷き、生コンを流し込みます。流し込んだら平らに均し、エイヤエイヤと押し込んで表面の凹凸をなくします。この作業がなんとも疲れるんですよねー。ちなみに端っこはコテでキレイにします。

男6人で作業して、今日一日で、約150mの舗装ができました! 最初の方はかなり時間がかかりましたが、午後はだいぶ慣れてきてスピードアップして、なんとか終わった感じです。私もコンクリートを打つのは2回目なのでかなり感覚が摑めてきました。

それにしても今日は12月28日。普通の会社は仕事納めというところが多いでしょうね。でも農家に仕事納めはありませんので、まだまだ作業は続きます。

2015年12月26日土曜日

椿の木の枝を倉庫に運び込む

今年の夏に来たすっごい台風。その台風で、私の柑橘園に大きな椿が倒れてきました。胸高直径40cmくらいの…。

台風直後に、とりあえず端の方にどけておいたのですが、先日、その椿の木をようやく片付けました。

チェンソーで適当な大きさに切って運び出すわけです。最初は、どこかで燃やそうと思っていました。でも、椿の木って木材としては結構な高級品なんですよね。材質は高級木材として知られるツゲに似ていて、稠密で堅く、細工物なんかに適しているそうです。実際、チェンソーで切った切り口がとてもキレイで、ほれぼれしてしまいました。

というわけで、何に使うというアテがあるわけではありませんが、この椿の枝がキレイで捨てるのがもったいなかったので、痛みがあまりない部分をとりあえず倉庫に運び込んでみました。

世の中では「断捨離」が流行っていて、なるべくモノを持たないのがスマートだという風潮ですが、私はガラクタみたいなものをたくさん持っているのが好きなので、使うアテのない木の枝だって大事に取っておきますよー。

でも本当に何に使いましょうかね。誰か必要な人います?

2015年12月24日木曜日

もうすぐポンカンシーズン

今年の大浦町はポンカンが大不作で、「大浦ふるさとくじら館」で例年やっている「ポンカン祭り」も縮小実施になったそうです。

そうしてみなさんがポンカンの収穫作業を終えられる頃、私はようやく収穫作業のスタートです。といっても、作業が遅れているわけじゃないですよ! ポンカンの本当の旬は1月なので、早く収穫するとあまり味がのっていなくて美味しくないと思うんですよね。

というか、まだ青い実が多いです。青いうちに収穫してカラーリング(エチレンガスによって黄色く熟させること)をする人もいますが、私はそれはしないほうがいいと思います。カラーリングをしてしまうと、消費者が熟した果実と未熟な果実を見分けることができなくなりますから。青い実を収穫してもいいと思いますが、青いまま出荷すべきでは…、と思います。

今年は、長雨と台風があったのでうちのポンカン園も不作です。

昨年の半分くらいでしょうか。でも少ない分、大玉傾向ですね。あと、農薬を使っていないのに、キレイな果実が多い! つまり病虫害の被害をあまり受けていない。これは天候のお陰もありますが(梅雨に雨がたくさん降るとキレイな果実が多くなる、ような気がします)、やっぱり圃場の生態系のバランスが取れてきた結果なんでしょうか? 来年に期待です。

というわけで、ぼちぼちポンカンの収穫作業をやっていますが、インターネット販売は1月始めくらいからスタートする予定です。

もうしばらくお待ち下さい!

2015年12月21日月曜日

無農薬とか本当はいいたくないんですが

大浦ふるさとくじら館に、大根や高菜の出荷を始めました! といっても、家庭菜園に毛が生えたような小規模の畑で作っているのでちょっとの間だけですが…。

それで、一応無農薬・無化学肥料でつくっているものなので、簡単なシールを貼って表示することにしました。でもこれが、なんだか悩ましい。

なんかこういう「無農薬ですよ!」というアピールをすると、そのつもりがなくても「農薬は悪いものだ」「慣行農法はよくない」みたいな雰囲気が醸し出されますよねえ。それは、周りの出荷者のお野菜や農法を批判していることになるので、気分がよくありません。

私自身、かぼちゃの栽培では農薬を使っているわけで、別に慣行農法に対して敵意はないのでなおさらです。農薬だって、適正に使用すれば問題はないものですし、肥料も化学肥料だって節度をもって使えばよいと思います。なのにこのシールを貼ると、なんだかアンチ農薬、アンチ化学肥料派みたいな感じがするじゃないですか。

それから、無化学肥料はともかくとして、無農薬は家庭菜園レベルではそんなに珍しいことでもないので、敢えてアピールするのが気恥ずかしいというのもありますね…。わざわざシール貼ってアピールするほどのことじゃないでしょうね。

でもそういうモヤモヤした思いをしながらも、やっぱりシールを貼ることにしたのは、できれば無農薬の野菜がいい、という人が少数ながらいると思うので、そういう人たちのお役に立てればよいかな…、というところです。

ちなみに、無農薬・無化学肥料だからといって、他の方が出荷されている大根や高菜と大きく値段が違うことはないと思います。大根は1本100円、高菜は1束70円で出しています。こういうつくりやすい野菜は、本当に薄利ですよねー…。

ついでにいうと、無化学肥料というか、実は肥料自体を入れていないんですよね。これまでの経験では大根や高菜は肥料ない方がよく出来るような気がします。肥料があるとすぐに大きくなりすぎて出荷時期を逸してしまうし、無肥料に適した野菜なんじゃないでしょうか。

2015年12月16日水曜日

配送料金を改訂しました!

もうすぐ「南薩の田舎暮らし」の主力商品である柑橘のシーズンです。というわけで、前々からちょくちょく予告していた「配送料金の改定」を行います!

これまで、全国一律500円にしていたんですが、もちろんそういう料金で配送できていたわけもなく、実際にはこっちで足りない配送料を負担していたんです。例えば、関東は実質配送料が950円くらいなので、450円はこっちで負担していました。わざわざ遠方から頼んでくれるんだからそれくらい割引してもいいんじゃないか、という考えで…。

でも一律料金だと、例えば北海道の方が注文した場合は800円近く割り引くことになっていましたし、公平なのかなというのもちょっと疑問でした。 あと、割と遠方からの注文が多くて利益が出ない時がありました(重要)。

というわけで、消費税も8%になりましたし、配送料金を改定することにしました。今回の料金体系は、「基本的にゆうパックの料金を踏襲する」という考えでやっています。つまり実費徴収です。

新たな料金表は以下の通り。
鹿児島県内 400円
九州・中国 550円
四国・近畿・沖縄 750円
東海・北陸・関東・信越 900円
東北 1000円
北海道 1200円
※クール便の場合はこれに+250円

少し計算が煩瑣になりますし、実質的に値上げになりますが、これで公平な料金になったのではないかと思います。県内配送の場合は100円ですけど値下げしてますしね。

しかしAmazonなどで配送料無料に慣れている方(私もそうです)には、1000円近い配送料金を払うのにとても抵抗があるでしょうね…。でも配送料無料にしようとすると、結局は商品自体の値段を上げるしかないので、実費徴収するのが一番素直で透明性が高いような気がしてきました。

とはいっても、この料金体系にしたことで注文がすごく減ってしまったらそれはそれで問題なので、しばらくやってみて、問題があればまた料金体系を見直ししたいと思います。

ちなみに、現在はゆうパックを使っているのですが、シール伝票にちょっと問題があり(印刷がマトモにできない時がある)、佐川急便に変えるかもしれません。試行錯誤しながらの販売ですが、ご理解いただけますようよろしくお願いいたします。

2015年12月9日水曜日

アボカド畑に「暗渠」づくり

今秋、人生初の「暗渠」を作りました!

みなさん、農業でいうところの「暗渠」って分かるでしょうか。畑や田んぼの中にメッシュ状のパイプなどを埋めて水の通り道を作り、排水をよくすることです。

暗渠を作ったのは、アボカド畑。

昨年までは生育もよく、人の背丈も超えるほど大きくなっていたアボカドたちが、今年の梅雨が終わってみると、その多くがみすぼらしい姿へと変わっていました…。半分くらい壊滅状態。正直なところ、かなり落ち込みました。

原因は何か? …たぶん排水だと思います。アボカドは水はけのよいところを好みます。ここのアボカド畑は元は水田だったところ。もう20年は耕作していないところですが、やはり排水は悪かったみたいです。雨が続いた時に根元に水が溜まって、根に病気が入ったのでしょう。水田跡に果樹はやっぱり難しいですね。

といっても、普通の年なら全然問題ないんですよ! 今年の梅雨が異常に雨が多かっただけで…。でも数年に一度でもこういう年があって、そのたびにアボカドが潰滅してしまったらどうしようもない。それで、暗渠を作ってみることにしたわけです。


暗渠用のパイプというのもあるんですが、やっぱり自然素材だと後が安心です。最後には全て分解されてなくなりますからね! ずぼらな私にはぴったりです。というわけで材料は孟宗竹と籾殻のみ。竹は、中の節をバリバリ割って、水が浸透するようにドリルでたくさん穴を開けました。

溝はユンボ(パワーショベル)で掘ります。そしたら、人の体重よりもずっと重い石がワンサカ出てきました。ここは、私の曾祖父の代くらいに、山を切り開いて造成した土地のようです。重機のない時代に、大きな石を人力だけで動かすというのはさぞ大変だったことでしょう。というか、ユンボでも動かせない石が結構あります。どうやって運んだんでしょうね〜。で、そういう石がチラホラあるので、思うように溝を掘ることができません。

本来なら、溝にきっちり傾斜をつけて排水口まで持っていく必要があるのですが、どうしてもびくともしない石がいくつかあったので、傾斜があるんだかないんだかわからないような暗渠になってしまいました。でも暗渠がないよりはマシでしょう!

来年の梅雨からは、多分安心です(だといいな…)。

2015年11月30日月曜日

青虫を育てているわけじゃないです

初めて、キャベツを植えてみました。家庭菜園では作ったことがありますが、一度にたくさん植えたのは初めてです。といっても、全部で200株くらいですから農業的には家庭菜園のレベルです…。

そして、そんなの当たり前でしょと言われるかもしれませんが、青虫さんたちが大量発生。家庭菜園ではそんなに出ないんですけどねー。やっぱりたくさんまとまって生えていると虫も来やすいんですかね。

この場所は、一応無農薬・無化学肥料で作っていきたい場所なので、農薬は使いません。農薬を使えば楽チンなのですが、一匹ずつ取り除いて潰していきます。うーん、こんなバカバカしい作業をしてしまうとは…。儲からないはずです。

有機農業のテキストを見ると、「地中に余分なチッソがあるから虫が引き寄せられる」ということがよく書いており、要するに肥料をあんまりあげなければ虫害を防げるというのですが、この場所は開墾してから一度も肥料をあげていません。チッソの多寡よりも、 品種的な問題のような気がします。ちなみにこれは「金系201号」というキャベツの中ではメジャーな品種。有機農業をするには、施肥の仕方の前に品種選択がすごく重要ですね。

それにしても、青虫たちは中心の奥まったところにいるので、なかなか全部とりきるということができません。どうしても見逃してしまいます。何度も何度も青虫を捕る作業をしていますが、そのたびに大きな青虫が出てくるわけです。

今後どうなるんでしょうか。このままだと全滅してしまいますね…。キャベツを育てているのではなくて、青虫たちを育てている気がしてきました。とはいっても一株100円で売ったとしても全部で2万円。(人件費を考えなければ)損というほどの損ではないので、勉強だと思ってこのまま無農薬で頑張ってみます。

2015年11月17日火曜日

「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.2」ありがとうございました!

無事、11月15日「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.2」を開催いたしました!
しばらく天気が不安定だったので当日の天気をすごく心配しましたが、蓋を開けてみれば快晴のイベント日和!

赤褐色の美術館と、抜けるような青い空が素晴らしいコントラスト! 眺めのいいところでコーヒーを飲むと美味しいという、いうなればそれだけのイベントなので、天気が命です。

急遽、コーヒーを担当してくれた天文館の「珈琲と洋酒 水」さんとは初顔合わせだった上、なんとイベント開始時刻までに肝心の「水」が届かないという重大ハプニングに見舞われ、第一印象は最悪だったと思います。すいませんでした。

ちなみに今回の水は、昨年に引き続き、川辺は高田の「命水」を汲みに行きました。 高田は、以前は何もないところでしたが、この数年で徐々に整備が進み、水汲み場もすごく利用しやすくなっていました。

「珈琲と洋酒 水」さんは、お店では普段600円でコーヒーを提供されているそうです。なのに、今回は特別に200円でコーヒーを販売していただきました。1杯600円だったら大儲けだったんですけどね・・・。申し訳ないです。

私も3杯飲みましたがこのコーヒーすごく美味しい! 美味しいコーヒーが格安で飲めて当日のお客さんはラッキーでしたね!

そして、「珈琲を飲む会」だから当然ですが、コーヒーの注文が殺到! 3時くらいまで休憩なしでひたすらコーヒーを淹れまくっていました。昨年の私の姿ですね・・・。ちなみに1日で174杯淹れたということで、これはぶっちぎりの最高記録だそうです。

当日の苦労(!)については、「珈琲と洋酒 水」さんのブログもご覧ください。
【珈琲と洋酒 水】海の見える美術館で珈琲を淹れまくる会

11時からは予定通り写真家・松元さんのギャラリートーク。私はバタバタして聞くことができませんでしたが、20人以上の方が聴講されていたと思います。南薩では鮮明な星空の写真が、自宅の庭から簡単な機材を使って撮れることに驚いたのではないでしょうか。

そして「つばめ文庫」の出張販売!こんな田舎には本読む人いないよー、という先入観を打ち破っての郊外初出店です。そして、本読む人いないどころか、かなり喜ばれていたみたいです。誇張とは思いますが、店主の小村さんも「加治屋町でのイベント販売より売れ行きがいい!」と言っていました。

小村さんには、予定よりちょっと遅れて14時15分くらいからミニ講演会「困ったときの本頼み! —人生に迷っても」も開催していただきました。こっちは私も半分くらい聞けました!

内容は、思ったほど人生に迷ってもいなくて(?)、小村さん自身の読書遍歴の話が中心になりました。人の読書遍歴の話って、結構面白いですよねー。「ズッコケ三人組」が好きだったとか、そういう身近な話なんですけどね。

ジャズピアニストの山下洋輔著『ドバラダ門』をかなりオススメしていたのが印象的です。今の鹿児島アリーナのところにある旧鹿児島刑務所跡のドバラダ門、実はその設計をしたのは山下洋輔のお祖父様だそうで、多くのお客さんが食いついていました。

ちなみに、当日の講演を準備するため、つばめ文庫さんがブログ「つばめの旅日記」にいろいろメモしているので、ご関心ある方はどうぞ!

【つばめの旅日記】15日の原稿の素を…。
【つばめの旅日記】あすのために。 備忘録

会場には子どもの居場所的なものがないので、子どものお絵かき場所として「ちいさな星の美術展」と題してミニ企画を実施しました。うちの子も結構写実的な絵を書くようになりましたねー。

描いてくれたみんな、ありがとう!

そして驚いたのは、ある少年が蠍座などを何も見ないでかなり正確に描いていたこと! ちゃんとアンタレスは赤くなっていたし・・・。何者なんだ、少年! 

昨年、店主の負傷により急遽出店できなくなった、車にまつわる雑貨屋さん「ZAKCAR」にもご出店いただきました! あんまり売れなかったのは自己責任(?)としても、めちゃくちゃ日の当たる場所にしちゃったので申し訳なかったです。ジリジリに照らされるおもちゃたち・・・。

当日のランチはもちろん「食堂勝八」! 双剣鯖ピザは安定の美味しさです。実は、昨年も勝八さんには出店を打診したのですが、先約があってダメだったんです。1年越しでご出店いただきました!

当日は、手元計測で165人の大人と、25人の子どもの来館があり、計190人くらいの方に来ていただきました。昨年の第1回のイベントでは7割が自分の知人という感じでしたが、今回は知人率が5割くらいだったと思います。新聞やラジオで地味に広報した甲斐がありました。

そして、
「来年といわず、年に2回くらいやってほしい!」
「この場所がすごく気に入った」
「居心地良く過ごせました」
そういう声をたくさんいただいて、本当に有り難かったです。

でも実際には、私の方にいろいろ至らない点があって、ご迷惑をかけた部分も多々ありました。皆さんの優しさに甘えて、主催者としてしっかりやるべきところができていなかった所もチラホラ。次の活動へその反省を活かしていきたいです。

というわけで、関係者の皆様、広報・口コミにご協力いただいた皆様、そしてお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました! 今後ともよろしくお願いいたします。

※「笠沙美術館で私もイベントをしてみたい!」という方がいらっしゃればコメント欄にでも気軽にご連絡ください(私は美術館の関係者ではないですが、アドバイスできると思います)

2015年10月31日土曜日

廃材でロフト作りました

うちの農業倉庫の中に「ロフト」を自作しました。写真は、床を張る前の様子。まあ、床と言っても構造用合板を張るだけですけど。

実は、別にロフトが欲しかったわけではないんです。モノの置き場所には困っているので、置き場所はあった方がいいですけど、農業で使うものは大体重いので、ロフトみたいなところに置くのは手間ですしね。

じゃあなんでロフトを作ったのかというと、夏の台風15号で物置が2つ倒壊したんですが、それで廃材が大量に出たんですよね。折れたり曲がったりしてなければそのまま物置を再建したんですが、折れている部材もあってそのままは再建の材料にはならなさそうでしたし、かといって捨てるのはもったいないし。とりあえず倉庫の中に置いておこうと思ったんですけど、それも邪魔だし・・・。

というわけで、もう使っちゃった方が早い! と思って、2日くらいかけてロフトを作ってみました。構造用合板だけは買ったので7千円かかりましたが、使ったお金はそれだけです。

でも廃材を使って作ったので、やっぱり強度が全然ダメそうですね。人が4、5人載ったくらいでは壊れないと思いますが、上を歩くと弱い部分がちょっとたわむ感じがします。軽いものしか載せられないですね、ここには・・・。

廃材を利用するのが目的でしたが、こうして出来てみると、ちゃんとした部材を買って丈夫なものを作った方がよかったかなー、などと思ってしまいます。

ちなみに、まだ廃材が余っているので、次は家族に喜ばれるようなものをつくってみたいです!(ノーアイデア)

2015年10月19日月曜日

「つばめ文庫」の出張販売も楽しみ!——珈琲を飲む会情報(2)

さて、11月15日開催の「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.2」の目玉は、なんといっても古本の出張販売!

鹿児島市武岡にある「つばめ文庫」さんにイチオシの古本を持ってきていただきます。

「つばめ文庫」は、鹿児島市での様々なイベントに出店されており、 例えばアミュでやってる「デイライトパーク」などで目にされた方も多いのではないかと思います。でも実は私も武岡の店舗には行ったことがなくて、先日ようやく行ってきました! というわけで、珈琲を飲む会への予習として、「つばめ文庫」の紹介をさせてください。

といっても、「つばめ文庫」の紹介は既にいろいろなところ↓でされているので、私は本棚中心に行きますね!
 古書店で見つかる浪漫派ツーリズム
 かごしま一番星 自分らしい生き方を探して


「つばめ文庫」の得意ジャンルは、郷土誌や民俗学だそうです。古本屋は、新刊書店と違ってお店ごとに品揃えにかなりの個性が出ますからそれが面白いところです。

そして一口に「郷土誌」といっても、「○○町郷土誌」みたいなものを充実させている古本屋もあれば、郷土誌の理論に強いところ、地元の人が書いているもの(○○史談会みたいなところが出している本)に強いところ、また郷土の歴史資料(昔のパンフレットや雑誌など)に強いところなどいろいろありますよねー。


民俗学の棚はこちら。『論集 日本文化の起源』が気になります。それ以上にウズウズするのは『大日本及全属国の郵便切手』という怪しい資料! こういう怪しい資料に出会えるのも古本屋ならではですよね。柳田國男、折口信夫、宮本常一といったメインストリームの人気がある本より、ちょっと傍系の研究書が多いのも興味を引きます。


そして「本で旅する」をテーマにしている「つばめ文庫」らしく、旅関係の本の棚は眺めているだけでもひときわ楽しげです。


『世界探検史』なんて興味深いですね。


『アラビア奥地行』なんてそそります。『仏蹟巡礼行』も気になりますねー。

私自身は紀行文学はさほど読んでいないのですが、「探検文学」は好きです。最近一番面白かったのは河口慧海の『チベット旅行記』! ほとんどヴェルヌの『八十日間世界一周』を彷彿とさせる、良質なエンターテインメントのような本でした。しかも資料的価値も高いという第一級の探検文学です。

他にも『マゼラン 最初の世界一周航海』なんてのも意外と面白かったです。世界の果てまで行ってみたけど怪物とかいませんでした、という報告がこの本でされているんですが、古代ギリシア以来の世界観が2000年の時を超えて修正されているかと思うと感動すら覚えます。

ちなみに、この日に私が購入した本は、『写真集 明治大正昭和 加世田』、『私と農学—名著を読む』、『幕末の薩摩―悲劇の改革者、調所笑左衛門』の3冊でした。


『写真集・・・』にまだ値札が付いていなかったため、その場で値付けする店主の小村さん。

「値付けしてない方が悪いので・・・」といってかなり割引してもらいました。ありがとうございます!

「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.2』の当日は、14:00から「困ったときの本頼み! —生き方に迷っても—」と題して小村さんに講演もしていただきます。

普通、生き方に迷った時は本の知識なんかに頼ってはいけない、と言われますよね。先輩のアドバイスを聞けとか、内なる直観に従えとか、まあいろいろ考え方はありますが、あんまり本には頼らないものです。

私も講演の内容は事前には聞いていないのですが、たぶんハウツー本や自己啓発本に頼るとかそういうことではなくて、もっと高尚な!アドバイスが聞けると思うのですごく楽しみです。

イベント当日はコーヒーを飲むだけだとかなり暇だと思うので、ぜひ「つばめ文庫」の本棚を覗いていただいて、このイベントがなければ決して手にとってはいなかっただろう一冊と出会っていただけたら幸いです。

2015年10月15日木曜日

松元省平 写真展「今夜も庭に、星が降る」を開催します!——珈琲を飲む会情報(1)

1ヶ月後に迫った「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.2」!
 今年は去年よりだいぶパワーアップして、盛りだくさんになっています。

というわけで、何回かに分けてコンテンツの紹介をしていきますね。

まずは写真展!

去年は、笠沙にあるダイビングステーション海来館さんの水中写真の展示をやりましたが、今年は海から空に目を転じます。

松元省平 写真展「今夜も庭に、星が降る」の開催です。

南薩って星が綺麗なんですよ。晴れて空気の澄んでいる時はそれはそれは素晴らしい夜空が見られます。平成8年には、旧加世田市が星空継続観察日本一にも選ばれていますし、特別なところ(山の上とか)に行かなくても天の河が見られるんです!

そういう南さつまの夜空を撮り続けているのが小湊在住のプロの写真家・松元省平さんです。松元さんは岡山出身で神戸が長かったようですが、奥さんのご実家がある小湊へ数年前に移住され、移住されてから星空を撮影するようになったのだとか。

撮影場所は、多くが自宅の庭からということで、「今夜も庭に、星が降る」というタイトルにさせていただきました。


この展覧会を企画するにあたり、松元さんの星空写真を笠沙美術館で展示する価値というか、ウリはなんなのだろうと考えました。

松元さんの写真がいくらキレイな星空写真といっても、極端に言えばハッブル宇宙望遠鏡で撮った写真とか、すばる望遠鏡の写真とかの方が、それは圧倒的にすごいわけです。NASAのWEBサイトには「今日の宇宙写真」というコーナーがあって、いつ見てもAmazingな写真が載っているんですけど、例えばこれらの写真を展示するのではなく、松元さんの写真を展示することの強みは何なのか。

それはまさに、それらが特別な施設や場所で撮ったものではなく、松元さんが南さつま市の自宅の庭から撮った、という日常性にあるんだと思います。こんなに身近にキレイな星空がある地域は、そんなにないんじゃないでしょうか。

星空写真というだけならもっと素晴らしい写真はいくらでもあると思いますが、暮らしの中で撮られたありふれた風景だからこそ素晴らしいというが私の考えです。我々の屋号も「南薩の田舎暮らし」ですしね! ちなみにロゴも夜空なんですよ!

でももちろん、やっぱりプロが撮った写真ですから、私みたいなシロウトが撮った写真なんかとは比べものにならない美しさです(というか、私は未だに星空写真がうまく撮れないんですけど)。ありふれた風景を、美しく切り取る、というのが技術ですね〜。

当日は、こうした美しい写真をあまりお金をかけずに簡単な機材で撮る方法、そして星空の楽しみ方そのものも、ギャラリートーク「私の星空散歩」と題して松元さんに語っていただく予定です。

写真展は11月11日(水)〜16日(月)の6日間開催しておりますので、「海の見える美術館で珈琲を飲む会」は都合が悪いという方も、写真展だけはご覧になってください。

南さつま市の美しい夜空の魅力を再発見すること間違いなしだと思います!

【情報】
松元省平 写真展「今夜も庭に、星が降る」
場所:笠沙美術館
会期:2015年11月11日(水)〜11月16日(月) 9:00〜17:00
入館料:無料
11月15日(日)には松元省平さんによるギャラリートーク「私の星空散歩」を開催。

2015年10月11日日曜日

「公民館 de 夜カフェ」を開催しました!

昨日、「公民館 de 夜カフェ」というイベントを開催して大好評でした!

これはザックリ言うと、"敢えて"田舎の公民館でおしゃれなカフェをして、近所のママさんたちに楽しんでもらおうという企画なんですが、40人近いご来店がありました。

開店時間は18:00〜23:00でしたので来客は結構ばらけるかなーと思っていたのですが7時台にお客さんが集中。7時台に来られた方は、注文されたものをなかなか出せなかったり、おもてなしできなかったりで、ちょっと申し訳なかったです。慣れない仕事だったのもありますし。本当すいませんでした…。

逆に遅い時間にはかなり空いてきて寂しい感じにもなったので、遅い時間に目玉を作る何て工夫もした方がよかったかもしれません。

そしてうちの台所事情を明かしてしまうと、多くの方に来ていただいたにも関わらず、実はちょっと赤字になってしまいました。これも反省点の一つ。値段設定もちょっと安すぎたかもしれませんね…。あと、意外とお酒を飲む人が少なくて、たくさん仕入れたお酒が赤字を増幅させましたね。うーん、仕入れって難しいです。

でも今回は元々営利を目的としたイベントじゃなかったので赤字でもOKです! 何しろ、公民館の飾り付けだけで5000円くらいかかってます! テーブルクロスの布も購入しちゃいましたし。利益とか考えてたらそんなのできないです。

でも当然のことですけど奉仕活動というわけでもないです。地域の人と一緒になって楽しめる場をつくれたらなーということであって、自分たち自身が楽しむためというのが一番の目的だったと思います。とはいっても赤字だと後が続かないので、今後(があるかどうかわかりませんが)は少なくとも赤字にならないようにしていかないといけませんね。

ちなみにお酒以外で売れ残ったのが「ブラウニー」と「バニラアイス」。どちらも手作りでお得感は他のメニューとあんまり違わなかったはずですが、どうして売れ残ったのか?後から考えてみたんですが、この2つは、「くるみとキャラメルのタルト」とか、「スリランカカレー」といった他のメニューに比べると名前が平坦で”引っかかり”がない感じなんですよね。もう少し商品の特徴とかウリを伝えるちゃんとしたネーミングにすればよかったなと思いました。ネーミング大事です!

あ、でもお酒とこの2つ以外は、ほとんど準備したものが捌けた感じでした。赤字だったのはご愛敬(笑)として、それ以外の面ではまあ成功と言っていいんじゃないでしょうか?

昨日来ていただいた方、お知らせその他にご協力いただいた皆様、バーテンを勤めていただいたTさん、急遽ヘルプに入っていただいたNさん、公民館を快く貸し出して下さった有木集落の自治会長さん、様々な方のおかげでイベントを成功させることができました。この場を借りて深く御礼申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします!

2015年9月27日日曜日

【告知】「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.2」を今年も開催!

今年もやります! 「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.2」

笠沙美術館という、ものすごーーーく景色のよい美術館が笠沙にあります。沖秋目島という無人島が目の前にあって、テラスからその島を眺めると雄大な気分になります。ここは私のお気に入りスポットで、これまでもブログ「南薩日乗」の方で何度か記事に書いてきました。

コーヒーを飲むのが数少ない娯楽の私としては、この素晴らしい景色を眺めながらコーヒーを飲みたい、そしてせっかくなら大勢で! という気持ちから、昨年「海の見える美術館で珈琲を飲む会」を企画し、140人もの人に集まっていただき大盛況でした。

そこで、今年はさらに内容をパワーアップさせて、第2回を開催する運びとなったわけです。

昨年の大きな反省点として、想定よりもたくさんの方に来ていただいたために、私自身がコーヒーを淹れることに忙殺されて、お客さんへの応対がちゃんとできなかったということがありました。 そこで今年はコーヒーはプロに出張販売に来てもらうことにしました。そのおかげでコーヒー無料ではなくなりましたが、参加料を200円から100円に値下げしました!

その他、写真展(詳細は後日!)は当日だけでなく前後6日間行いますし、古本の出張販売もしてもらいます。詳しくは、このブログで徐々にお知らせしていきます。また更新情報についてはFacebookのイベントページに逐次アップしていこうと思います。気になったらぜひ「参加」ボタンを押していただければ幸いです。

★関連記事★
松元省平 写真展「今夜も庭に、星が降る」を開催します!——珈琲を飲む会情報(1)
「つばめ文庫」の出張販売も楽しみ!——珈琲を飲む会情報(2)
 
【情報】
「海の見える美術館で珈琲を飲む会 vol.2」
日時:2015年11月15日(日) 10:00〜17:00
場所:笠沙美術館
参加料:100円(+カンパ、子ども無料)
チラシはこちら

2015年9月24日木曜日

市役所マルシェで初のドリンクスタンド

9月23日に行われた「ツール・ド・南さつま」! にあわせて開催された「しやくしょマルシェ」に出店しました。

「ツール・ド・南さつま」は、30km、60km、100kmのコースがある自転車大会(競争ではなくて楽しむ大会)。

参加者の方にお話を聞いてみたら「こんなきついコースはなかなかないですよ。景色見る余裕がなかったです。この前大分の大会で160km走ったけど、南さつまの100kmコースはそれよりきつい。阿蘇山の周りを巡る”サイクルマラソン阿蘇望”といい勝負」だ、そうです。

そんなサイクリストたちに疲労回復ドリンク(?)を飲んでもらおうと、今回の「南薩の田舎暮らし」は初めてドリンクスタンドをやってみました。メニューは、
  • ジンジャーエール
  • レモネード
  • うめサワー
の3種類(全部300円)。全て手作りで、特にジンジャーエールは材料のショウガも自家農園でつくったやつです。ちなみにレモネードに使った蜂蜜は知覧の西垂水養蜂のもので(レモンは残念ながら地場のものじゃないんですけど。季節的に)、うめサワーの梅は加世田の梅農家の梅を使っています。

初めてのドリンクスタンドということで、多少手慣れない部分もありましたが、準備した約60杯分はほぼ完売しました! ご購入いただいた方、ありがとうございました!

ちなみに、レモネードとうめサワーは水割りか炭酸水割りのどちらかを選べるようにしたんですが、95%の方が炭酸を選んだのが意外でした。みんな炭酸が好きなんですね! 私も炭酸大好きです。

でも、サイクリストのみなさん方へ向けて準備したのに、実際に飲んでくださったのはお連れの女性の方とか、とにかく自転車に乗っていない方が中心でした。大会に出場された方には無料のドリンクも配ってましたし、自分でもドリンク準備されてそうですし、あんまり需要なかったんでしょうかね?

というわけで、サイクリストのみなさんを自家製ドリンクでおもてなし! というアテは外れましたけど結構ご好評をいただいたので、ドリンクスタンドは今回限りのつもりでしたがまたやってみたいと思います。

ところで、こういう野外での飲食物の提供は、1回ごとに保健所の許可を取るんですがその許可料が3000円(鹿児島県の場合)。ドリンク1杯300円で利益が100円とすると、30杯売れないとその3000円が回収できません(自家製ドリンクは原価が高いです!)。実は全然儲からない商売なんですよね。ほぼボランティアです。

同じ野外でも、テントなどの提供施設を登録すれば1回ごとに許可を取る必要はないのですが、その登録料が1万2000円。ドリンクスタンドを4回以上登録期間にやるならそっちの方がお得です。でもどっちにしろ、保健所に払うお金が結構高い。薄利多売な商売にはそういうお金がかなりきつい制約になるんですよねー。

「地方創生」とか「6次産業化」とか地方でのビジネスを応援するみたいな話がたくさんあるんですが、まずはこういう許可料・手数料の類を減額して、マイクロビジネスへの参入ハードルを下げるというのが大事なんじゃないかと思います。

2015年9月19日土曜日

うまくいかない(その2)

彼岸花が咲いています。赤いのも好きですけど、白い彼岸花いいですね。まさに「彼岸」(あの世)という感じがします。

もう彼岸花の時期ですが、ようやく田んぼに植えていたかぼちゃの種が発芽しました。発芽しました、というか発芽してしまいました

このかぼちゃの種、実は台風直後に植えたんです。本当は8月中に発芽するはずのものです。それがなんで今頃発芽してきたのか?

台風後から1週間くらい、ずっと雨だった上に、低温の日が続きました。 かぼちゃの種は水がないと発芽しないですが、逆に水に漬かりっぱなしだとそれもいけません。しかも発芽には基本的に30度くらいの温度が必要です。この時期、晴れていれば30度は余裕ですが、雨で、しかも最高気温が27〜28度でしたからずっと発芽しなかったんです。

あまりにも発芽しないので、一部ほじくって見てみたら、もう腐っている種がありました。もう今年は田んぼのかぼちゃは諦めるしかないな、と思っていたところ、半分くらいの種が発芽してきたんです。この数日で。

でももう遅いんです。今から発芽して成長しても、かぼちゃの登熟が霜の降る時期に間に合いません。10月10日くらいまでに着果しないとそれに間に合わないのですが、逆算すると今の時期に発芽したやつはもうタイムオーバー気味! いっそのこと発芽しなければ、却ってスッキリとした気分で次の仕事に取り組めたんですけどねー…。

ところで、先月、随分と汗をかいて堆肥を振った圃場は、結局かぼちゃを植えませんでした。やはり排水が悪すぎて、台風もあったのでとてもマルチを張ることができず、諦めました。農業は諦めも肝心だと思います。何しろ天候に嫌われたら人間が頑張っても挽回が難しい。

というわけで、今年の秋かぼちゃは張り切って面積を増やして頑張る予定でしたが、例年よりも相当縮小することになりました。家庭菜園に毛が生えたレベルでしょうか。でも今回発芽してしまった分も、農協に出荷はできなくても僅かは穫れると思うので、無駄にはしないで収穫まで持っていきたいと思います。

今年は長雨もあり台風もあり、台風の後の天候不順もあり、今のところうまくいってるものが一個もありません!

2015年9月13日日曜日

台風で倒れた樹を起こす

先日の台風でバタバタと倒れてしまった「しらぬい」の樹を、ダメもとで起こしてみました。

これらは15〜20年生くらいの樹で、とても人力では起こすことが出来ないので、基本的にはユンボを使います。樹にスリングベルトをつけて、ユンボのバケットにはシャックルで固定。そして倒伏した側の枝はかなり思い切ってチェンソーで切ってしまいます。





というのは、倒伏した側の枝が残っていると、そっちの方が重くてまた倒れてしまうからというのが第1の理由。そして、根がブチブチ切れてしまっているので、根が減った分、枝も減らさなくてはならないというのが第2の理由です。


ユンボが入らないところ(段差になっている所の下とか)はウインチで起こします。ウインチは1トンくらいの力が出ますから樹を起こすくらいの力は余裕で出るのですが、問題はウインチのロープを固定するちょうどいい場所がない時です。もうその時はしょうがないので枝をバッサバッサと切り落として、樹を軽くしてから持ち上げます。たぶん苗を植えて一から育てるよりは早く結果期に入ると思います。

樹を起こしたら、倒れていた方にはつっかえ棒をして、その反対側はヒモで引っ張ります。このつっかえ棒ですが、台風で倒れてきた大きな椿の木の枝を使いました。ちょうどよいつっかえ棒になりそうな枝がたくさんある椿の木でしたから、渡りに船というか棚からぼた餅というか、本当に都合がいい倒木でしたね。

こうして起こしてみましたが、ベテランの方から、倒伏した樹はあんまり起こさない方がよい、と後から言われました。なんでかというと、起こして直立させてしまうと、逆から強風が吹いたときに今度は逆の方に倒れて、再起不能になってしまうから…と。

なので、完全には起こさずにかなり斜めの状態で留めておくそうです。そうすると、いずれ直立した枝が出てくるので問題ないとのこと。まあ、今になってそういうことを言われても後の祭りですけどね。

今、また台風が来たら多分完全に根が引っこ抜けてしまうので、活着するまでは台風が来ないことを祈るだけですね…!

2015年8月29日土曜日

三歩進んで二歩下がる。台風15号。

台風15号、やってくれました。


正直、油断していたかもしれません。このところ強い台風が直撃という経験はなかったので。それでも一応鹿児島県民、十分な台風対策はしていたつもりです。でも対策が無力になるほどの台風でしたね。

2日半の停電も大変でした。停電で闇夜の中、長女(5歳)が発熱。40度くらいの高熱が出てしまいました。なんでよりによってこんな時に…。悪いことは重なるものです。

でも太陽光パネルのお陰で、日中太陽が出ている時には電気を使えたのはいいことでした。冷蔵庫の中のものを全部廃棄しないで済みました。

ところで、被害状況を気にして下さっている方も多いようです。被害写真を載せると、なんだか同情を買うためにやっているようで気が引けますが、この場を借りてご報告したいと思います。

まずは倉庫系。
納屋の隣に手作りで作った機械入れの物置は、バラバラに壊れてしまいました。ガルバリウムの屋根が本宅の方まで飛んできて、台風の中、雨戸にガッタンガッタン当たっていました。他の方の家に行かなかったのがよかったです。

農業用倉庫(これはちゃんと業者さんに建ててもらったもの)の横に、これまた自分で増設していた物置も基礎から何から吹き飛ばされてしまいました。納屋の横の方はちゃちな作りだったので仕方ないとして、こっちは風が当たるところだから丈夫に作ったつもりでしたがあっけなく。やっぱり手作りはダメですね。保険もかけてなかったし。

次は農作物。
一番残念だったのが来年あたり実をつけそうだったアボカドの木が半分以上倒れたこと。ダメもとで起こしましたが生きてくれるでしょうか。

ちなみに、アボカドは台風が来る前にビニル被覆鋼管(緑色のパイプ)に結束して倒伏しないように対策をしていました。が、鋼管自体がポキポキ折れていてあまり意味がなかったようです。このくらいの大きさの木になると、やはりφ60mmくらいの木の杭じゃないとだめかもしれません。

次はポンカン。ポンカンも折れたのがチラホラ。でも元々ポンカンは弱った老木が多かったので、もうこれはしょうがないものとあきらめがつきます。

一番被害額が大きそうなのはしらぬい(デコポン)! 今年もちゃんと実をつけてくれていたお利口さんの木たちでしたが、半分以上倒伏しました。しらぬいは直根(地中深くに潜っていく根)が伸びにくく、根が横に広がっていく性質があるので倒伏しやすいのだそうです。

しらぬいの根がガバっと露わになっています。このまま諦めるのもイヤなので、これからユンボを使って木を起こしてみようと思います。

ちなみに、これはしらぬいが植えられているところの横に倒れてきた椿の大木。こんな太い木が根元からバキッと折れるくらいの風なので、栽培植物はひとたまりもないですね。

ちなみに、いちいち写真は撮りませんでしたが苗木は8割くらい倒れていました。でも苗木だからまた生き返ってくれるものと期待しています。一度根がぐらつくとなかなか樹勢が戻りませんけどね。

逆に、被害を受けなくて済んだものは、まずはこの前植えたばかりのアボカドの苗。台風直前に支柱を補強したのがよかったみたいです。それからタンカンの木。タンカンって丈夫なんですかね? 特に対策はしていなかったのに落果等もなく被害がなかったです。

それから、幸いなことにというかなんというか、かぼちゃもまだ植えていなかったので被害がなかったです。本来はもう植えていないといけない時期なんですが、このところの悪天候で作業が遅れて被害を免れました。

でもせっかく準備しましたが、かぼちゃの栽培は今秋は縮小しようと思います。台風後の後始末で手一杯そうですし、天気が悪いのが続く時は田んぼでのかぼちゃ栽培はうまくいかなさそうです。今日、大雨の中、最低限のところだけ種を播いてきました。

ところで、大浦町内の農家はやはり少なからず被害を受けていて、特に倉庫、ビニールハウスなどの施設系がやられています。野菜みたいな一年もののの被害は、まあその時限りなので諦めるとしても、果樹とか倉庫とか、積み上げてきたものが失われるのは大変ですよね。三歩進んで二歩下がる、みたいな感じです。

あまり気張って復旧させようとせずに、また一から基礎を造っていくつもりでやっていこうと思います。

2015年8月22日土曜日

うまくいかない

秋かぼちゃの作業が始まっています。

しかし、なんだかうまくいかないです。既に今年の秋かぼちゃは諦めた方がよいような雰囲気が漂っています。

というのも、秋かぼちゃは、早期水稲の水田跡を使って栽培するのですが、梅雨の長雨のせいでお米の収穫が遅くなり、予定していた圃場が予定していた時期に使えなかったんです。それで代わりの水田を使うことにしたんですが、ここは排水がとても悪い!

そしてここへきて天気が不安定です。梅雨明け後のあの異常な乾燥はどこへいったんでしょうか? おかげで作業が押せ押せになっています。

先日、雨の合間に堆肥を振りましたが、これは人力なので本当に疲れます。15kgの堆肥を約100袋撒布しました。考えてみれば1.5トンもの堆肥を手の力で撒布してるんですね。でも意外と腕の筋肉は疲れなくて、むしろ足の方に疲労があります。

そして、かなり遅れてしまいましたが19日に溝を切りました。かぼちゃはベチャベチャしたような排水が悪い土壌を嫌うので、水田跡で作る場合は排水対策が一番肝心なんです。でも天候が悪かったりで溝を切るのが遅れてしまいました。堆肥を振る前にすればよかったかもしれません。でも堆肥を振るのが播種直前になるとそれはそれで悪いんですよね…。

ちなみに、溝を切るのは、トラクターの後ろに溝切り機をつけて、深さ20cmくらいの溝を切っていく作業です。でも機械でやりきれない細かい作業は鍬を使って掘りますので、これもかなりの重労働です。

でもここ、元来かなりの湿田なので溝を切ってもうまく排水されず、土が泥のままなかなか乾いてくれません。うーん、このままではマルチ(栽培するところの土を覆うビニルみたいなやつ)も張れませんし、仮に張って植えたとしても生育が悪いのは目に見えています。

こういうときは無理に栽培しないで、諦める方がいいのかもしれません。文字通り、骨折り損のくたびれもうけになってしまいそうなので。気持ちを切り替えて別のことをするか、あくまでかぼちゃを愚直に頑張るか。カッコイイ言葉でいえば経営判断。

うーん、難しいです。

2015年8月18日火曜日

バッチリ! な、お米じゃなくてすいません

今日、お米の配送作業が全て終了しました。

全て、といっても全部で200kg程度のことですから、大したことはないはずですがなかなか骨が折れます。

近所のコイン精米で精米したお米を計量して10kg米袋に詰めていく作業は、力がいるわけでもないのにやってると汗がダラダラ出てくるんですよね。

もう一つ汗が出ると言えば、今年のお米、かなり青米が混じっていて最初に見た時イヤな汗が出ました。お、これはやばいぞ、と…。

今年は6月の長雨と低温で相当稲の生育が悪く、収量も平年の6割程度というかなりの不作でした。お米って不作の年でも8割程度はあるものなのに、6割というのは図抜けてます。ジャンボタニシの被害が1割あるにしても、大不作ですね…! お米の専業農家の人は大変だこりゃ。

その上、6月の低温が原因ではないかと思いますが生育のバラツキも大きかったです。それで写真みたいに、まだまだ青いお米がかなり混入することとなりました。精米すればこの青いお米も普通に白い米になりますし、5%程度青米が入っていた方が美味しいといわれておりますが、20%くらい青米が入っているとさすがにちょっと気が引けます。

せっかく今年から販売ということになったのに、なんか品質がバッチリでなくて心苦しいです。これでもご購入頂いた方からは「美味しかった!」という声をいただいているので一安心ではあるのですが、やっぱり自分で食べてみた評価としてバッチリではありません。

というわけで、来年はお米をもっと美味しく作りたいですね!

今年は6月の長雨と低温も痛かったですけど、それ以前の初期生育もあまりよくなかったので、そのあたりが反省点です! でもほとんど無肥料で作ったので、そこはしょうがないんですかね…。

2015年8月5日水曜日

草払いは過酷

夏バテ気味です…。というか完全に夏バテです。

この酷暑の中で草払いばっかりしてて、元気いっぱいっていう方がおかしいですけどね!

ところで、農業とは全く関係ない方と初めてお会いした時なんかに、「どのような作業をしているんですか?」と聞かれる時があります。「春と秋はかぼちゃを作っていて、冬は柑橘ですね」というようなザックリとした説明をすると、「じゃあ夏は何してるんですか?」とさらに聞かれたりします。それで「だいたい草払いしてます」と答えると、なぜかちょっと失笑を買うときがあるんですよ(被害妄想かもしれませんが)。

たぶん、草払いのような単純作業はまともな成年男子の仕事ではなく、シルバー人材センターかなんかに委託するべき仕事だと思っているんでしょう。

でも、草払いってかなりきつい仕事です。刈るのは機械でしょと思うかもしれませんが実は結構体力を使うんです。しかも腕力ではなく(腕力も使うけど)心肺機能! ハアハア言いながらやってますよ! 冬はそうでもないですが夏は本当にきつい!

そして、本州以北の方にはあまり伝わらないと思うのですが、南九州は草が伸びるのが本当に早いです。気温はそんなに変わらない(というか夏は関東の方が暑いくらい)はずなんですが、雑草がなぜか元気ですね、南九州。本当に草がバカみたいに伸びます。それで、私は除草剤を使わないことにしているので、いつも草払いに追われています。

しかも、私の圃場は石がたくさんあったり、傾斜地だったり、法面が多かったり、とにかく条件がよろしくないところが多いです。草払い機につけるチップソー(刃)がすぐにダメになります。10時間持たないことが多いですね…。

それはまだいいとしても、ウイングモアー(芝刈り機みたいな機械。草刈りの手間が1/3くらいになる)がしょっちゅう壊れて、整備→壊れる→整備→壊れる…という無限ループに陥ってしまっているのは本当頭が痛い問題です。お金も時間も使いますし…。

というわけで、草払いという作業をバカにしてはいけません。農作物管理の基本は草払いだと思っています。

2015年7月26日日曜日

無農薬・無化学肥料の新米、予約受付中です!

早いものでもうお米の収穫時期になりました。

大浦町の田んぼは、どこも穂が垂れてきています。といっても、今年は長雨と低温、日照不足のせいで生育が遅れ気味となっており、例年ならチラホラと稲刈りが始まっている時期ですが、本日の時点でまだどこも稲刈りをしていないようです。

でも、梅雨が明けてからは気温も高く日照もたくさんなので、急に生育が進んでいるような気がします。例年より不作だとしても、これからの巻き返しを期待したいですね!

さて、私たちが作っているお米を、今年は予告通り販売することになりました!

昨年までも無農薬で作っていましたけど、余った分は農協に出荷していました。また昨年も無化学肥料で作ってみて、だんだん米作りというものも理解できてきたので、ようやく今年から販売開始となったわけです。

といっても、今年はジャンボタニシのものすごい被害を受けてしまいましたし、正直味に自信があるというわけではないです。無農薬・無化学肥料で作っているからといって、それだけで美味しくなるというワケでもないですしね。無農薬とか無化学肥料とかは、味というより環境保全のために取り組んでいます。

それでも確実に言えることは、新米は美味しいということですね! 南薩の新米の時期は8月! この時期、去年のお米を食べるより、新米を食べた方が美味しいのは間違いないです。お値段も10kgで4000円(+送料)と、普通の価格にしているつもりです。

予約分以外は今年も農協に出荷してしまう予定にしていますから、ご関心がある方はぜひ予約して下さいね!

↓ご予約はこちらで。
【予約商品】無農薬・無化学肥料のお米

【関連ブログ記事】
今年のお米づくりが始まりました
田起こしとほんの少しの有機質肥料
代掻きに恵みの雨
6時間も田んぼの中を行ったり来たり
魔のジャンボタニシ 

2015年7月22日水曜日

レトロフト金曜市に出店します!

またしても直前の告知になってしまったんですが、7月24日(金)に行われる「レトロフト金曜市」に出店します!

現在急ピッチで準備中です。先日ZIRA FESでかき氷屋をやった直後ですからなんだかバタバタですね。

それにしても前回出店したのが5月始め。2ヶ月以上も空いてしまいました…。

前回の出店では、たくさんの方に声を掛けて頂き、お客さんとレトロフトのみなさんの両方から歓迎して頂きました。2ヶ月以上も前の話ですがありがとうございました!(お、遅い…)

それで、今回の出店での商品ラインナップは、
  • 南薩コンフィチュール「うめ」
  • 黒糖ジンジャーのシロップ
  • 知覧のお茶のシロップ
  • 焼き菓子(クッキー3種セット、たんかん・レーズン・くるみのケーキ、スコーン)
です。

シロップ2種は、先日のかき氷屋で使ったものと同じです! このシロップ、特に「黒糖ジンジャー」が私は好きなんですが、大人味で美味いです。シロップではあるんですが、かき氷に掛けてみると甘みよりスパイシーさの方を強く感じます。いわば「大人用かき氷シロップ」ですね!

といっても、なかなかお家でかき氷を食べる大人はいないですよね。家でもかき氷の主役は子どもたちですし。ただ、鹿児島は喫茶店で「白クマ」を食べる文化(?)があり、大人でもかき氷を食べることが多いのは間違いないですね。これも一つの鹿児島っぽさかな…と。

しかしながら、やっぱりかき氷シロップとしてだけ売っていくのは難しいので、その他の活用方もお伝えする予定です。例えば「黒糖ジンジャー」をビールにちょっと混ぜると美味しいとか…!?

あ、シロップの話ばっかりになっちゃいましたがもちろん主役は「うめ」のコンフィチュールです! 私は、これ(の試作品)をリンゴ酢と混ぜて、水で5倍くらいに薄めて梅サワーとして飲んでいたのですが、1リットル近くあったのをほんの2週間くらいで使い切ってしまいました。梅の酸味と島砂糖の優しい甘さがいいバランスです。

その他、焼き菓子も今回は前回とはラインナップを変えて工夫しています。

というわけで、今週金曜はぜひレトロフトにお越し下さい〜!
(11:00〜19:00(売り切れ次第終了))

2015年7月20日月曜日

ZIRA FES大成功!

昨日7月19日、大浦”ZIRA ZIRA" FES 2015が盛大に開催され大成功でした!

予定していた会場が強風と雨のため亀ヶ丘から変更になり、JAの大浦集荷場になったのはちょっと残念でしたが結果的には大盛り上がりでしたね。

で、「南薩の田舎暮らし」はZIRA FESに今回かき氷屋さんとして出店しました! これも予想以上の大好評をいただいて、たくさんの方から「手作りシロップが美味しい」「今回だけじゃなくてまたやって」「来年もしてくれなかったら残念です!」という有り難ーいお言葉をいただきました。

これは、普通の屋台で出しているかき氷シロップの何倍も手がかかってるシロップのお陰もありますが、今回みなさんが求めているものとうちが提供したものがガッチリはまっていて、それで喜んでもらえたのかなと思います。15:30からの開催というのも、焼肉を食べるにはちょっと中途半端な時間からだったのでかき氷の需要があったのではと思いました。

値段設定も1杯150円ということで、シロップにコストをかけた割には低価格(だと自分では思っているんですが)にしましたので、利益は出ないものと思っていましたけど、終了後に実行委員のMさんが大量購入(ボランティアの人などにおごっていました)してくれたおかげで赤字にならないですみました! Mさん、ありがとうございました!

ちなみに反省点としては、コーヒーを販売していることがあんまり認識されていなかったらしいことで、せっかくヴォアラ珈琲の水出しアイスコーヒーとその場で豆をひくホットコーヒーを準備していたのに(完全に自分の趣味)、特にホットコーヒーはあんまり注文がなかったのでちょっと残念。でも忙しかったので、コーヒーの注文がたくさんあっても大変だったと思いますが。

…というわけで、今回のZIRA FESは、ポスターとタオルのデザイン、かき氷屋と2つの面で担当させていただき、また様々な人との出会いもあって自分自身すごく楽しめました。来年は是非亀ヶ丘で開催してもらって、今年以上にステキなイベントになったらいいですね!

最後になりますが、かき氷を食べてくれたみなさん、コーヒーを飲んでくれたみなさん、それからイベントの準備に奔走された実行委員のみなさんとボランティアのみなさん、ありがとうございました! この場を借りて篤く御礼申し上げます。