2016年9月26日月曜日

折りたたみテーブルをDIY!

ちょっとステキなものがDIYできちゃったんで自慢します。

わかりにくい写真で申し訳ないんですが、これ、足部がアイアン風で天板は杉の折りたたみテーブルなんです。

実は家内から、イベントでの販売時に使いやすい、折りたたみテーブルを作って欲しいと以前からお願いされていました。でも折りたたむとなると木工で作るとかなり工夫がいりますから、どうしようかなと思案していました。

そんな時、最近流行りのインダストリアル系DIYのことを知り、「これができるんなら、農業資材を使って作れるんじゃないか!?」ということでアイデアが湧きました。

金属部分は、基本的には農業用ビニールハウスの部材を使っています。ほとんど近所の農協で買えるし、19mmの直管(亜鉛メッキ)は4mで650円くらいなので安いです。

左上の部品は「Tバンド」。棚板を支える部材を直交して取り付けるのに使います。

左下の部品は「ユニバーサル・ジョイント」。折りたたみの可動部に使いました。

右の部品は、ハウス部材ではなくて水道パイプを壁とかに取り付ける時に使う「サドルバンド」というもので、天板に直管を固定するのに使います。

これらの部品をそのままつかっても十分に雰囲気が出ると思いますが、アイアン調にしてみると面白いかなということで、今回初めて「シュペンパンザー」という塗料を使ってみました。こういう塗料を使う時は、組み立てる前に一度粗く塗っておいて、組み立ててから仕上げ塗りするとキレイにできますよ。

こんな感じの質感になりました。すっかり鋳鉄みたいですよね!この塗料気に入りました。

ちなみに、 杉板の方はBRIWAX(ブライワックス)という塗料(の「オールドパイン」という色)で塗っています。この塗料は本当にオススメで、蜜蝋から出来ている自然由来の塗料な上に、塗りやすくて風合いもよく、お値段もリーズナブルなので愛用しています(ただし真夏の暑いときは溶けてしまうので春秋にしか使えない。真冬では固まってしまってやっぱり使えない)。

なお、このサドルバンドは16mm用で、パイプは19mmなので微妙に大きさがずれていてぴったりいきませんが、見えない所なので気にしません。

可動部はこんな感じ。

最後まで悩んだのがこの可動部をどうやって作るかでした。

設計段階では、農業用ハウスにつける扉の部材を使おうかと思っていたんですけど、扉の部材だとあまりに固定性が悪いのでこのユニバーサル・ジョイントという部品を使うことにしました。これは本来こういう稼働する部分に使う部品ではないのですが、これを可動部に使ったのが工夫と言えば工夫ですね!

足を開いた時の固定は、金属部品に都合のよいものがなかったので、下に一枚棚板を入れることにして、棚板で固定することにしました。

この説明のために撮った写真じゃないのでわかりにくいですが、下の棚板の裏側に角材が打ち付けられていて、この角材で足部がパカパカ・ぐらぐらするのを防止しているわけです。

といっても、ぴたっと固定されるわけじゃなくて、構造上多少のぐらつきがあります。でも耐荷重は結構ありそうですよ。

で、肝心の折りたたんだ時の様子はこんな感じです。

初めて作ったものにしては、意外と思った通りに組み上がって、思った通りの挙動をしてくれました。杉板と19mmの直管なので見た目より軽く、持ち運びに便利です。これでイベントでの販売も少し楽になりますね!

なお、足部はコの字型になっていますが、直管を直角に組み合わせる部品「エルポット」(内ジョイント)が農協で取り扱っていなかったので、これだけ取り寄せました(この部品は写真撮ってません)。

ところで、自分でも作ってみようという方は、折りたたんだ時に部品が干渉しないように設計してください。実は私は今回同じデザインで違うサイズのテーブルも作ったんですが、1mmくらいですが微妙に干渉しちゃったので、もうちょっと設計をしっかりすべきと思いました。実用上は問題ないレベルの干渉ですが、やっぱり収まるべきところにぴたっと収まると嬉しいですからね。

それにしても、農業用ハウスの部材を使ってこういう家具を作ったのは私が日本初じゃないでしょうか? この組み合わせ、なかなか面白いので、本棚などもいずれこのやり方で作ってみようと思います。

2016年9月24日土曜日

しやくしょマルシェ大盛況! ですが痛恨のミスが…

9月22日に開催された「しやくしょマルシェ」、大賑わいでした!

同時開催の「ツール・ド・南さつま」が中止になってしまったのと、天気が微妙だったのでお客さんが少ないのではないかと心配だったのですが、杞憂だったようです。

というかむしろ大盛況でした。運営のmojocaのみなさんがInstagramなんかで地道に広報されていたのが効いたのか、かなり遠方からのお客さんも多かったです。運営そのものもとても気が利いていて、スムーズに出店ができました。mojocaのみなさんありがとうございました!

南薩の田舎暮らしが販売したのは昨年に続き冷たいドリンク。「ジンジャーエール」「梅サワー」「レモネード」の自家製ドリンク3種を300円で販売しましたが、これが飛ぶように売れる!蒸し暑かった天気も、うちには追い風でした。

そして今回嬉しかったのが、初めてのお客さんが結構リピート(おかわり)してくれたこと! 美味しかったからもう一杯、っていう人がかなりいたんですよ。暑かったにしても有り難いことです。

でも事前には売れ行きは悪いだろうと思っていたので準備していた量も少なく、お昼過ぎにはドリンクもほぼ売り切れてしまいました。わざわざ来ていただいたのに買えなかったお客さんもいたと思います。すいませんでした…。ドリンクスタンドは、これからもちょくちょくやっていきたいと思いますので、またご縁をいただきますことを期待です。

ところで、今回の市役所マルシェでは、11月に主催する「海の見える美術館で珈琲を飲む会vol.3」のお知らせを開始する予定でした。このイベントにあわせてチラシを印刷して準備していたんですが…さあ告知するぞ、と思ったら、イベントの日付が……

2015.11.13になってる! 去年じゃねーか! もちろん2016年のミスです…。

まあ直接手渡す分には「日付が間違ってますがそこはご愛敬ということで」と申し添えれば済むことなので、気にせず配布しましたけど、やっぱりどこかに置かせてもらうということになると、「えー、この店去年のチラシが置いてあるー」と思われる可能性もあるわけで、やっぱり修正の必要があります。

というわけで印刷し直すことにしました。このチラシが再印刷されたら正式に告知開始ということになりますので、「海の見える美術館で珈琲を飲む会」情報はもうしばらくお待ち下さい。


2016年9月20日火曜日

「しやくしょマルシェ」が開催されます!

台風16号、がやってきました。みなさん大丈夫でした?

昨年は猛烈な台風が直撃して悲惨な目に会いました。今回の台風でも農業被害はそれなりにありますけど、まあ台風慣れしている鹿児島としては普通の感じですね…(強がり)。

でも鹿児島県南部から四国までの領域に、全体としてはかなりの被害が出ているようです。早く復旧されることを心より祈念しています。

そして台風の影響は意外なところにもありました。9月22日に予定されていた「ツール・ド・南さつま」が中止になってしまったんです。うーん、残念! 当日の天気というよりも、コースの安全が確保できないからという理由と思われます。風倒木とかいっぱいありそうですからね。

ですが、同時開催の予定だった「しやくしょマルシェ」は市役所にて開催されます。で、これに南薩の田舎暮らしも出店の予定です。当日の商品は、自家製ドリンクやフィナンシェを予定しています。

私たちは、昨年もこのイベントに出店してドリンクスタンドをやりました。その時に初めてドリンクを売ってみたんですが、これが結構好評だったんですよね。

【参考】市役所マルシェで初のドリンクスタンド

しかし大きな心配が。というのは、このマルシェ、元々「ツール・ド・南さつま」にあわせて開催するというものなのに、単独で開催してお客さんが来るんでしょうか? 休日の市役所って一番人が来ないところじゃないですか? しかも天気もよくない予報。非常に心配です。

というわけで、告知がまたまた直前になってしまいましたが、ぜひ9月22日は南さつま市役所(加世田)までお越し下さい。自家製のジンジャーエールや梅サワーを準備してお待ちしております!

【情報】しやくしょマルシェ
基本的には食べ物と雑貨のイベント。
2016年 9月22日(木・祝) 9:00〜16:00 @南さつま市役所本庁駐車場

2016年9月19日月曜日

今年2度目の台風が来ます

今年2回目の台風が近づいてきています。台風16号。直撃コースです。今、外は風が急に強くなってきました。暴風域に突入したのではないでしょうか。

昨年、台風直撃で大変な被害を受けました。そのイヤな記憶がフラッシュバックしてきた今夜です。

【参考記事】三歩進んで二歩下がる。台風15号。

今日は、かぼちゃの畝を風対策の資材で覆う作業をしました。というかそれだけで1日使いました。体力も時間も使う作業です。前回に引き続きですね…。これで被害が軽減されるといいのですが、本当に直撃ならこのくらいの資材は吹き飛ばされるような気もします。

かぼちゃは諦めて、アボカドや柑橘の支柱補強をした方がよかったような気もしてきました…。逡巡と後悔、「農業あるある」ですね。

かぼちゃにかぎらず、酷い被害がないように祈るだけです。

2016年9月16日金曜日

俊夫おじさんの忘れ形見のマンゴーで

同じ集落に、「俊夫おじさん」というおじいちゃんがいました。90歳を超えても背筋がぴんと伸びていて、いつも爽やかな笑顔で農作業をしていた大先輩でした。

その俊夫おじさんが不慮の事故で亡くなったのは2015年の1月。そして、いつも世話をしていたマンゴーの樹が残されました。

でも、その樹は、俊夫おじさんの生前は、まともに実をつけることはありませんでした。何が悪かったのかはわかりません。ハウスに足繁く通って、そのたびに草取りをするので完全に草が生えなくなった、というくらい手塩に掛けて育てていたのに、毎年ほんの小粒のマンゴーが数個だけしか穫れない、というような状態でした。

俊夫おじさんの死後は、その世話をする人もいなかったので、ほとんど放置されていました。世話がしきれないから、ということだったのだと思いますが、ご遺族がマンゴーの樹を半分伐採してしまったくらいでした。

そのマンゴーの樹が、なんと、今年たわわに実をつけたのです! 全くほったらかしだったのに!

なんでなんでしょう? 農業というのは謎です。俊夫おじさんがあれだけ一生懸命管理をしていなかったのに収穫できなかったマンゴーが、なーんにもしないで豊作になってしまったのです。多分天候がよかったのだと思いますが、それにしても不思議です。何もしない、というのが逆によかったんでしょうか。

ということで、奇跡的に無農薬・無肥料・無加温のマンゴーが収穫できたのです。

そのマンゴーたちはご遺族により、俊夫おじさんが生前親交の深かった人に配られました。買ったら、1個2000円はするような立派なマンゴーでした。俊夫おじさんも、さぞ喜んでいることだろうと思います。俊夫おじさんの笑顔がまぶたの裏に浮かびます。

南薩の田舎暮らしでは、そのマンゴーを少しだけ分けてもらって、コンフィチュールを作りました。 小玉やキズものも多く出たので、そういうのを分けてもらって作ったものです。でも知ってました? マンゴーって小玉の方が美味しいんですよ。

当然ですが、とっても美味しいコンフィチュールができました。

こういう経緯で作ったものなので、ほんの少ししか製造していません。そして来年は作れないかもしれません。つまり超限定生産です。天文館のKENTA STOREで販売する予定です(数日後より)。俊夫おじさんの忘れ形見のマンゴー、ぜひご賞味ください。

【参考】
俊夫おじさんについては、この記事にいろいろ書いています。
南薩日乗|突然の訃報に接して

2016年9月2日金曜日

かぼちゃの台風対策

台風12号が発生し、九州へむけてジワジワと進んできています。3日から4日にかけて直撃するコース。

大浦町では、台風対策に駆け回る農家の姿があちこちに。私もその一人です。

というわけで、今日は芽が出たばかりのかぼちゃを風除けのため被覆していました。写真だとよくわかりませんが、かぼちゃを植えているマルチを、不織布で覆っているんです。私は防風ネットを持っていない(結構高いし、それ以上に保管する場所を食うんですよね)ので、苗が小さいうちの台風なら不織布を使います。防風能力も割と高いですし。

しかし、設置の手間はほとんど一緒です。展張して、固定のために一定間隔で土を被せて、という作業。たいしたことはないように見えますが、何しろ列が多いと大変です。1列20分としても、10列やったら200分、約3時間半です。この台風対策の作業があると思うと、規模拡大をする気になれないんですよね。

耕耘したり、マルチを張ったり、ましてや種まきなんかはさほどの作業ではないので、今の倍の面積を作付するのも可能とは思うんですが、特に台風対策みたいに緊急を要してしかも人力に頼る作業があると思うと、作付面積を広げるのは難しいと思います。

でも、こういう作業をしているから、日本の農業が低生産性なのかもしれないですよね。もっと簡易的に大規模につくって、台風が来ても特に対策はしないで潰滅するのみ! というくらいドライにやる方が高生産性になるんでしょうか?

とはいっても台風を目の前にして何も対策しない、というのも相当な経営判断力というか、胆力がないとできないことのような気がします。非効率的だとわかっていても、対策しちゃうのが日本の零細農家なんでしょうね。同じく台風(ハリケーンやサイクロン)が来る米国南部の農家やインドの農家がどういう考えで農業をしているか聞いてみたいところです。